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腎臓の痛み(30代)

学生時代に散々苦しめられた腎臓の傷みは、以後も時折頭をもたげてはいました。
しかし、確たる結果が出ないのではないかとの懸念から、ずっと、受診することは避けてまいりました。
それでも30代に入ったころ、ひどい痛みが出るようになり、2、3の病院で診察を受け、レントゲンを撮ったりもしましたが、いずれも原因不明で終わり、私の医師に対する不信感を増大するだけの結果に終わりました。

30代に入ってからは、20代に経験したような、のた打ち回るような、脂汗を流すような痛みの代わりに、腎臓を押しつぶすような、絞り上げるような、何ともイヤーな痛みを覚えるようになりました。
まあ、仕事ができないというほどではないにしても、モティベーションは上がらないのと、腎臓病の恐怖を喚起するのには十分な痛みといえます。
また、体力の消耗がひどく早く感じるのと、椅子に座る時もきちんと座れないというのがあります。
キチンと座るのがしんどく、お尻を前にずらし、浅く腰掛けるようになるのです。
多分、腎臓に負担がかからないよう、仰臥位に少しでも近い姿勢をとろうという、無意識の欲求なのだろうと思います。
いずれも腎臓病患者に特有のものだということで、やはり、何かしらの異常を疑わざるを得ませんでした。
痛風患者ということもあり、腎機能低下に対する恐怖心は強いものがあります。
腎機能が低下すれば尿酸排泄機能が落ち、痛風を起こしやすくなります。
そうすると、痛風発作を惹起する尿酸結晶が腎臓に蓄積する可能性が高くなります。
尿酸結晶が腎臓に蓄積すると、腎臓のろ化機能をになう糸球体を破壊していきます。
俗に痛風腎といわれるものです。
このような発生機序により、痛風患者は腎臓病を併発しやすいということなのです。
痛風患者の平均余命は54歳とされているという知識を得ていますが、この痛風腎やそこから来る合併症のリスクが高いという所から来ているのだろうと思います。
つまり、痛風と腎機能はかなり強い関連性があり、いったん悪くなるとどんどん状態が悪くなっていく、言ってみれば、痛風と腎機能低下の負のスパイラルに陥る危険性があるのです。

腎臓の痛みは断続的に起こり、その度につらい思いをしていたため、上記のような負のスパイラルへの恐怖心もあり、何とかならないかとインターネットで調べたりしていると、どうやら腎臓の病気は泌尿器家で専門に見るということが分かりました。 
急性腎炎で入院
した際も内科の担当だったと記憶していて、腎臓の病気が泌尿器科の領域だというのは知らずにいたのです。 
しかし、泌尿器科というと尿道炎で嫌な思いをしたり、性病などを診るイメージがあって、どうにも迷うところでした。

ちょうどそのころ、以前から尿の切れが悪かったのがひどくなり、排尿後、パンツはおろか、よくズボンを濡らすようになったのと、夜間にトイレに立つ回数が3回以上、起きてる時間帯でも1時間に1回ぐらいの頻度で排尿と、頻尿がひどく、前立腺の異常を疑うような状態になりました。

そこで受診の名目がついたこともあり、踏ん切りをつけて、泌尿器科を受診することとしました。 
しかしながら前立腺の異常となると、服を脱ぐのも覚悟しなければなりません。 
どうにも迷うところではありましたが、やはり、夜間に何度も起きるのが苦痛であったし、睡眠も取れない状況であったこと、もしかしたらこの痛みの原因がわかるかもしれないという思いが勝ち、受診を決断しました。

まず、医者を探しました。
インターネットの医療機関紹介サイトを使って、自宅から近いところにある医院を探し出し、そこに行くことにしました。

当日、それでも散々逡巡した挙句、目的の医院のドアを開けました。
受付で問診表に症状を記入します。
名前を呼ばれ、診察室に入りました。
待っていたのは中年の男性医師でした。
まず、頻尿と尿漏れの症状を説明し、次に痛風に若いころからかかっていることも説明しました。

医師は、頻尿についてはごくノンシャランに前立腺炎との診断を下し、抗生物質の処方を宣し、痛風については、治療薬の処方をしてくれました。 
ある程度覚悟はしていたんですが、服を脱ぐことはなく、少々安堵の思いでした。

次に、腎臓の痛みについて説明すると、さすがに医師は首を傾げます。
断続的に起こるというのが問題なのでしょうか。しばらく考えた後、血管造影検査を行うことになりました。
静脈から造影剤を注入し、一定時間ごとにレントゲン撮影を行うことにより、尿路系の異常を調べるということで、時間のかかることと、食事を抜かないと検査ができないということから、日を変えて検査を行うことになりました。



当日。
午前中の検査を予約していたため、朝食を抜いて来院すると、すぐに診察室で簡単に問診された後、検査室に通されました。
検査着に着替えます。
ボタンのついたものは一切ダメと言うことで、パンツまで脱がされることになってしまいました。
レントゲンの検査台に仰臥すると、次に造影剤の注射です。
看護師が私の腕を取ります。
看護師は腕に注射針を刺し、針に接続された注入器から造影剤が注入されていきます。
おもむろに看護師が問い掛けます。
「気分は悪くないですか?」
とりあえず、
「大丈夫です。」
と答えます。
造影剤を注入すると、吐き気などの副作用を覚える人は結構いるようです。
私はというと、多少気分が悪いかと言う程度で済みました。

造影剤が注入し終わると、針がはずされ、撮影の開始です。
が、カメラの位置が悪いようで、何度も直した挙句、看護師の手が私の下腹部に伸びます。 
恥骨をグリグリとやられ、
「これが恥骨よねー。」
と、グリグリしながら何度も確認します。 
どうにかカメラ位置も決まると、造影剤投入後から5〜10分おきにレントゲン撮影され、終了まで1時間ぐらいかかったのではないかと思います。
それで終了かと思っていると、次に立位での撮影を行うということで、立位用の検査台に移り、何枚かのレントゲン撮影をしました。

検査終了後、しばらく外で待っていると、再び診察室に呼ばれました。
医師の説明によると、腎臓にも尿管にも異常は見当たらないということで、何らかの所見を期待していた私は落胆を余儀なくされました。 
今後も数ヶ月置きにこの検査を行って、経過を見るということになりました。

検査からそんなに日も経たないある日、またも腎臓の痛みが私を襲いました。
学生時代のときのような、のたうつほどの激痛ではないにしろ、やはり痛みはひどく、件の医院に行って症状を訴えました。
医師は、やや面倒くさそうに、膀胱鏡検査をしてみるかと言い出しました。
尿道から膀胱鏡なるものを挿入して膀胱内部を目視検査するというのですが、麻酔がほとんど効かないため、非常に痛いこと、その医師が前に勤務していた病院では麻酔なしでやっていたことなどを話し出しました。
私としては、痛いのはやっぱ嫌です。 
それと、現実に痛みを感じているのは腎臓であって、膀胱ではないので、膀胱鏡検査の有効性に疑問を感じました。
逡巡し、決め兼ねている私に対し、しまいには医師は怒り出します。
結局、膀胱鏡検査はパスして帰宅しましたが、その時のやりとりで、これまでその医師に対して持っていた信頼感が揺らいでしまいました。
後日、別の泌尿器科を探して受診しました。 

症状を説明すると、やはり、血管造影検査を指示されました。
このときは食事をしてきたにもかかわらず、すぐ検査でした。
病院によって対応が違うのかも。
このときの検査は、前のときのようなこともなく、パンツもはいたままで可だったこともあり、淡々と終わりました。
診察室へ行くと、医師からはやはり原因不明のご託宣。続けて、さらに調べるためにエコー検査とCTスキャンを撮ることになりました。

エコー検査はいたって楽なもので、うつ伏せに寝て、腎臓あたりの服をはだけ、ゼリーを塗ったディテクタ(というか、なんというかわかりませんが、バーコードリーダーに似たようなやつ)をグリグリするだけのものでした。
この画像を見ても、まったく異常は発見されず、CTスキャンをすることになりました。
検査室に向かうと、廊下に面した側がガラス張りの部屋で、若い女性の検査技師が待機しており、切り口上にボタンのついた衣服をすべて脱ぐように言ってきます。 
そのようなことを予想して、Tシャツとボタンの無いタイプのブリーフを着ていたので、裸になることは避けられました。 
検査着はなく、下着姿での撮影です。
廊下から丸見えの環境での検査にちょっと疑問が出ます。 
シャツなし、トランクスだったら素っ裸を晒すところでした。
露出狂の人にはいいでしょうけど・・・。 
女性の場合はどうするのでしょうか。 
いまどき珍しいと思いました。
検査台に仰臥すると、ベルトで体を固定され、トンネル状の装置内に押し込められ、ドーム上の空間で異様に響く機械の作動音を聞きながら、検査の終わるのをひたすら待ちました。 
その時は、後に経験したMRIなどで味わったようなパニックになることはありませんでした。 
いまどき珍しいほどの患者のプライバシー無視の体質に怒りを感じていたから気が紛れたのでしょうか。

えらく長く感じた検査を終え、しばらく待たされた後、名前を呼ばれて診察室に入りました。
医師の診断はやはり、異常は発見できないということでした。
落胆と、高額の治療費を無駄に払わされる怒りからやや感情的になりかかる私に目もくれず、医師は定期的に検査を行う旨、宣します。
その後、「ひょっとしたら、痛風からくる尿酸結石が生成されているために痛みが起こるのかもしれない。」と発言したため、とりあえずは納得し、病院を後にしました。

その病院には1年近くかかり、血管造影検査もその後2回ほど受けましたが、やはり、異常は見られませんでした。
そのうちに、仕事を変えたために通院するのが困難になり、近くの内科医にかかるようになり、その病院には行かなくなりました。
前の医師も痛風からの尿酸結石の可能性を口にし、それだとレントゲンではわからないし、腎臓は痛みに鈍感な臓器であるため、痛みが出るのがわからないという発言をしていたので、この痛みの原因についてはいまだに謎です。

その後、納得できない私はさらに別の泌尿器科の医師にかかりましたが、ある医師は腰痛と間違えているのではないかなどと小馬鹿にした挙句、鎮痛剤の処方でごまかし、別の医師はやはり結石を疑っていました。

私の場合、尿酸値が、治療薬の服用にもかかわらず発病ラインの数値を超えることが頻繁にあるため、小さな尿酸結石が腎臓内でできては消えでもしていると考えるのが自然なのかと、今では考えています。
ということは、痛風と腎機能低下が絡み合う、負のスパイラルに陥る危険性が十分にあるということですが、定期的な血液検査の時に、尿酸値と共に腎機能を調べる指標であるクレアチニン値をチェックしており、とりあえず異常はなく過ごしてきています。

30代半ばからは、マクロビオティック(wikiリンクマイページリンク)を意識した食生活を送るようになり、そのせいか、腎臓の不快な痛みを覚える機会は少なくなってきています。

肉食をしないために老廃物の発生が低く抑えられ、その結果、腎臓への負荷がかなり少なくなり、痛風発作の発生や、腎臓の痛みを覚えることが少なくなってきているように思います。
興味のある方は、マクロビオティックを試してみるといいかと思います。
状態の悪い人ほど、効果が出るのではないかと思います。
ただし、好転反応により、かえって悪くなったと感じる場合もあることは、お断りしておきます。
また、私の体験から得た腎臓を守る方法をまとめましたので、それが参考になれば幸いです。


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(最終更新 19.10.23)

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