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| 痛風(放置していて冷や汗) |
大学時代に発症した痛風ですが、学生時代は乏しい生活費(月5万円以下)の中から治療費をやりくりし、無事に過ごすことができました。 就職のとき、私はかなり迷いました。 痛風の病歴を記すか否かを。盲腸炎や腸閉塞、急性腎炎はすでに治った病気なので問題ないと思われましたが、痛風は現在進行形であり、一生に亘って向き合いつづける病気です。 病気もちを雇うのかどうか、企業の行動がよくわからなかった私は、病歴を隠すことにしました。 入社時の健康診断も問題なくパスし、過酷な勤務に耐える生活に入りましたが、入社以降は、保険の使用状況から痛風持ちであることがばれることを恐れ、まったく病院に行きませんでした。 当然のように痛風発作は出ましたが、足をくじいたなどといってごまかし、尿酸の排泄を促進するカルシウムを取るために牛乳を大量に飲んで、何とか数日で発作を鎮めていました。 しかし、やはり体はこの間、どんどん悪くなっていってたのだと思います。 2年目のある日、いつものように(~_~;)足を引きずっていると、上司に呼び止められました。 医者に行ったのかと聞かれ、足をくじいたのだろうと思うので特に行っていないと答えると、 「こんなに度々病気になっていたのでは業務に差し支える。病院に行ってきなさい。これは命令。」 と、業務命令として病院への受診を言い渡されました。 私は、困ったと思う反面、これで痛風を公にできると、内心安堵しました。 土曜日、休日出勤の 整形外科を受診しましたが、真っ赤に腫れ上がった足首を一瞥して痛風を疑った担当医は、すぐに血液検査をし、結果を翌週聞きにくるように申し渡しました。 翌週土曜日、診察室に入ると、やはり、痛風を申し渡されました。 今までにそれを言われたことがないかと聞かれましたが、面倒を避けたい私はシラを切りました。 今後の治療スケジュールとして、2週間に一回は、平日午前中の自分の診察日にくるようにいわれました。 しかし、2週間に一回も会社を休んでいたらその内クビです。 何せ、夜10時まで残業を強制する会社ですから。 私は、この担当医にかなり反感を覚えていたこともあり、とりあえず生返事をして退散し、以後、しばらくは行きませんでした。 しかし、薬なしの生活は、どうも私には無理なようで、薬が切れて一月も経つと、やはり足首に痛風発作が襲うようになってきます。 上司の目が厳しくなってきてるのを察知した私は、数ヶ月後の土曜日、病院に向かいました。 担当医は、足首をパンパンに腫らしてきた私に怒り心頭でした。 カルテで数ヶ月間受診してないのを確認すると、それ見たことかとばかりにキッツイ言葉の数々を投げつけてきます。 私はただ首をすくめるばかりでした。 しばらくして、怒りの発作が収まった医師は血液検査を指示し、次の自分の診察日に必ず受診するように言ってきました。 受診日が平日なので、その旨苦情を言うと、その担当医はすさまじい剣幕で、自分の診察日でその日が最短だから是が非でも来るようにと強弁します。 私は致し方なく了承し、翌月曜日に上司に診察結果を報告するとともに有給休暇の申請をしました。 上司は、そのころには折り合いは最悪といえるものだったのですが、意外にもあっさり受諾し、私はやや拍子抜けしながら診察日を迎えました。 診察室に入ると、強面の、といっても小柄なおっさんでしたが、担当医が先日よりも、さらに難しい顔をしています。 恐る恐る結果を聞くと、「尿酸値がこれほど高い痛風患者は、私は初めて見た。」と先制パンチが来ました。 何とか引きつる顔を押さえ、苦笑を作ってごまかす私に二の矢が飛んできました。 「腎機能値も悪くなっている。」 クレアチニンが、平常値をはるかに上回っているということでした。 「ここまで悪くなると、もう腎機能は戻らないかもしれない。」 腎臓病を何より恐れる私にとってはKOパンチです。 うろ覚えなのですが、尿酸値が17、クレアチニンが2.5を示していたのではないかと記憶しています。 尿酸値はその病院での史上最高値だったといわれました。 人工透析がすぐにも必要になるかもしれない状態だといわれ、とりあえず、腎臓がどれくらい働いているかを調べるということで、特殊な検尿を言い渡されました。 全日検尿という言葉をはじめて聞きました。 通常の検尿では、コップにおしっこを50ccほど取ればオッケーですが、全日検尿の場合、丸一日分のおしっこを取り、一日分のクレアチニンだか、他の指標だかを調べて腎機能を計るということです。 巨大な尿瓶(しびん)が手渡されました。 4リットル以上入る特大なものです。 検査日はいつでもいいということで、日曜日に決めさせてもらいました。 特大の尿瓶を持ち、人々の好奇の視線を浴びながら、病院を後にしました。 翌日、数少ない友人たちには、余命十数年にリーチがかかったと吹聴しました。 透析患者の平均余命がその程度だと、担当医に散々脅かされたのをそのまま受け売りしました。 私は、そうやって半分笑い飛ばしてはいましたが、半分は、覚悟を決めていました。 透析が必要といわれても、透析を拒否し、余命が大幅に縮まってしまっても人間らしく生きようと。 透析をして、生きてるか死んでるかわからない生活をしながら、確実に訪れる死を待つなんて、私には耐えられません。 生と死について考えながら、戦いの日を待ちました。 日曜日の朝。 戦闘準備はオッケーです。 私はどこにも出ず、数字を少しでも下げるために、大量の水を頻繁に飲みながら、検尿を始めました。 到底埋まるまいと思っていた巨大な尿瓶に私の尿がみるみる溜まっていきました。 翌朝、検尿が終わるころには溢れんばかりになっていました。 4リットルは優に排泄したということです。 タプンタプンいう重い尿瓶を携えて病院に向かいました。 待合室ですでに、人々から異様なものを見る目で見られました。 そりゃーこんなもの持ち歩いてる人間を見た日にゃー、私でもそうすると思えたので、人々の好奇の視線にただ耐えました。 診察室に入り、尿瓶を見せると医師は驚いていました。 そりゃーそうでしょう。 通常2リットルそこそこのはずが、4リットル以上、なみなみと尿が蓄えられた尿瓶を見せられたのですから。 私は能面になってそれを手渡し、次回の診察日を約して退散しました。 次回の診察日。 担当医は厳かに、腎機能は問題ないことを告げました。 とりあえず、余命十数年リーチからは脱出です。 ふぅ。 例によってひととおり悪罵を投げつけると、担当医は、今後は必ず、平日の自分の診察日に来るようにと、日時を決めようとします。 せめて土曜日にしてほしいという私の要望も頭から撥ねつけ、2週間後に来るようにと、無理やり私に約束させました。 上司に相談すると、案の定、かなり渋い顔をされました。 挙句、そんな医者ならもうそこに通うのを止めて、他の病院にかかってはどうかといってきました。 もちろん、多くの医者を見てきた今ならそうします。 しかし、当時はドクターショッピングをすることなど思いもよらず、折り合いの悪い上司にいちいち反発していた私は、これで却って意固地になりました。 黙っていると上司は折れ、その代わりに午前中の半休を言い渡します。 昼からでも仕事をしろとの上司の言葉に、これは抗弁はできず、以後、2週間に一度、午前中の半休を取って病院に通う日が続きました。 当時、私は会社の敷地内にある寮に住んでおり、診察日に朝早くから寮を出ようとすると、会社に出勤する人たちの車とすれ違うことが多く、当初はかなり恥ずかしい思いをしました。 が、じきに目立ちたい精神が頭をもたげ、サンルーフ全開、サイドウインドウ全開のスポーツクーペでオーディオをガンガン鳴らしながら、わざと通勤ラッシュの時間帯を選んで病院に通うようになりました。 普段はしないコンタクトをして、サングラスをかけて。 解放感は抜群でした。 数時間後の出勤時にはしぼんでしまうものではありましたが・・・。 会社を辞めるとき、実家に戻ることにしていた私は、担当医にそのことを告げました。 担当医は、すると、次にかかる医師に対して紹介状を書くので、必ず渡すようにと告げます。 「必ず」を繰り返す、担当医の言葉に疑念が生じます。 さらに、紹介状をもらう際、封筒に糊付けしていたのも、私のカンにかな〜り引っかかりました。 そのときの言葉遣い、表情も敵意に満ちていたので、私は表面上、穏やかに受け取り、帰宅して後、その紹介状を開封してみました。 案の定、悪口のオンパレードです。 痛風とわかっていながら半年以上も受診しないなど、相当な不良患者なので、厳重な指導を要するなどと書かれていたのには苦笑を禁じ得ませんでした。 敵意丸出しで、悪口のオンパレードを書いた紹介状を、封緘(ふうかん)して渡すような幼稚な野郎が、よくも医者をやっていられると、私はそのときに初めて、医師の程度というものに疑念を抱くようになりました。 紹介状は当然、ゴミ箱行きです。 この経験があったおかげで、タチの悪い医師からはさっさと逃げ出し、ドクターショップすることができるようになりました。 何事も経験ということなのでしょうか。 世の中というものを垣間見て、賢くなれた気がした経験でした。(^_^;) (17.11) (最終更新 20.07.27) 医療保険の検討なら、その場で各社の保険料が見られる保険モール 無一文からの貧乏脱出! |
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