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| ある人との出会い | |
A氏の闘病生活が終わりに近づこうとしていた時期、私は派遣会社に登録し、あるPC専門店でインターネットのセットアップの仕事を始めました。 お客さまが購入したPCにインターネット接続設定をセットアップするだけの仕事です。 でも、初心者のお客さまにとってはありがたいものだったようです。 その仕事を2ヶ月ほど続けたころ、ある女性と知り合いました。 といっても、50歳ぐらいの女性ですので切った張った(~_~;)というわけではないです。 その人(仮にCさんとします)は、閉店間際の時間帯にやってきました。 いつものようにインターネットのセットアップをし、サービスでやっていたインターネットの使い方の説明を終わるか終わらないかのうちにCさんが切り出してきました。 「事務所でパソコンを使う予定なんですけど、セットアップの自信がないので、やってくださらないかしら。」 それまでにもそんな依頼はいくつかありましたが、個人的に受けることは店側に迷惑がかかると思い、そのたびに突っぱねてきました。 魅力的な女の子から頼まれたりましたが、その度に断ってきたのですが、この時は、なぜか素直に受けてしまいました。 なぜかわからないままに、Cさんの事務所に行くことを約して別れました。 翌日、Cさんの事務所に行き、そこでPCのセットアップを行ないます。 プリンタのセットアップを終わろうとするころ、またもCさんから依頼が来ました。 PCを買ったはいいけれど、なかなか使いこなせる自信がない。 とりあえず、年賀状を送りたいので、顧客の住所を打ちこんでくれないかと。 特に上記以外のアルバイトもしておらず、さすがに懐が心細くなっていた私はこれも受けました。 そして、翌日以降も夕方に彼女の事務所に入り、彼女が帰る時間まで住所録の打ちこみをする日々が始まりました。 Cさんは化粧品のディーラーでした。 しかし、彼女自身は、当時は、ほとんど化粧っ気のない人でした。 それでもスタッフを二人雇い、事務所を構えているのですから、うまくいっているのだろうと思っていました。 そして彼女は、非常に話し好きな人でした。 仕事をしている間にいろいろな話をしました。 そしてあるとき、最初の出会いについて、非常に不思議な体験を彼女から聞かされました。 あの日、本当は他のPC専門店に行くつもりだったそうです。 しかし、ご主人が「○○に行ったらどうだ。」と、私のいた専門店を勧め、彼女はそれに従って店に来たそうです。 PCを購入後、自宅に帰ってそのことを話すと、ご主人は驚かれたそうです。 彼女に、私のいた店に行くことを勧めた記憶がなく、彼女がそこに行ったこと自体が驚きだったといいます。 あるとき、Cさんの机に飾られた、小さな額縁に入った品のよい女性の写真が目に止まりました。 気になって誰なのかとCさんに訊ねると、何と、高橋佳子さんだといいます。 高橋佳子さん! 私が中学時代、その著書を読み、大きな感銘を受け、その後、自分の心のあり方との葛藤から随分長い間離れていた人の名前です。 その著書、「真創世記」三部作は、当時蔓延していたオカルト的側面から霊的存在を語るのでなく、光の存在を説き、それに近づくための心のあり方を説いた本でした。 もちろん、地獄霊と呼ばれる存在のエピソードや、地獄界、霊界への探訪記などもビビッドに描かれていました。 当時の私は、今もではありますが、そこに説かれている澄明な心のあり方と、自分の心とのギャップに苦しみ、結局、離れてしまっていたのです。 Cさんは、高橋佳子さんが主宰する団体、GLAの会員だったのです。 著書も随分持っていて、私は本を借りました。 また、高橋佳子さんの父、高橋信次さんの著書に触れたのもここでのことでした。 高橋佳子さんは、主宰する団体、GLAで、精力的に講演活動をされているということで、何度か勧誘していただき、後に、高橋佳子さんが直に講演される機会に出ることもできました。 そして、その縁でアトランティス計画のことを知りました。 アトランティスの滅亡に立ち会った人たちが、その悲劇を繰り返さないために、今の世に多数生まれ出てきているという計画。 私もその一人かもしれないと言われました。 Cさんと高橋佳子さんの話をし、アトランティス計画について知った翌朝、あることが起こりました。 この体験によって、私もアトランティス計画に参加するために生まれてきたのだとも思っています。 この奇縁により、私も、Cさんもだったも思いますが、何かの縁を感じるようになりました。 Cさんはまた、若いころから病弱で、クローン病という難病を長く患い、当時も事務所に出たり出なかったりという健康状態でした。 それでも一時期よりは随分よくなったということでした。 そして、クローン病と戦うためにさまざまな健康法を試し、行きついたのがマクロビオティックだったといいます。 父が死に、A氏が死んだ後、何とか救う方法がなかったかと探し回った末に偶然飛びこんできたのが、このマクロビオティック(wikiへのリンク)というものでした。 詳しいことはHEALTHの項に措くとして、私はCさんからマクロビオティックについて、さまざまなことを教わりました。 いつしかCさんは、私にとって先生とでもいうべき存在になりました。 奇縁だったのは、私にとってだったようです。 その後もCさんからいろいろな頼み事が入り、Cさんのスタッフが二人ともコンピューターに拒絶反応を示していたこともあって、頻繁に事務所に出入りするようになりました。 同時に、困ったことが起こりました。 Cさんと話していると、なぜかCさんに襲い掛かりたくなる衝動が湧き起こるのです。 申し訳ないですが、50代の女性に30代の男性が襲いかかりたくなるほどの性衝動を持つなんて尋常ではありません。 夜、といっても8時くらいの時間まで仕事をすることもしばしばだったのですが、そんなときにひどい衝動が起こります。 本当に襲いかかってしまいそうな恐慌に囚われ、早々に話を切り上げ、逃げるように帰ってきたことも一度や二度ではありません。 彼女に害意を持つ霊に操られようとしていたのでしょうか。 ある夜、夢を見ました。 ギリシャ風の衣服を着た、高貴ではあるが冷たい容貌を持った女性でした。 豪奢な椅子に座り、指導的な地位にあるのが明確にわかりました。 Cさんであるのが、夢の中であるにもかかわらず、すぐにわかりました。 場面が切り替わり、牛のような角を持ったヘルメットをかぶった軍勢が、なだらかな丘を駈け降り、迫ってくるところです。 なにやら私と、Cさんらしき女性が話をしたようにも思います。 ある集団の最期の様子のようでした。 目覚めた私は、なぜか、それが現実の話で、Cさんの前世を見たことを確信しました。 同時に、前世からの宿縁があったことも。 Cさんは現世でも指導的な地位についています。 しかし、夢で見た前世の姿にあった冷たさはありません。 転生で苦労を重ね、人の世の痛みを身をもって知り、一周りも二周りも大きな存在になっているように感じました。 翌日、Cさんの事務所で仕事をしたとき、その話をしました。 夢で見た前世より、今のほうが全然いいという旨のことをいっても、Cさんはあまり関心がないようでしたが、その代わりに彼女の知る、彼女の前世をいろいろと話してくれました。 漁師のときに溺れて死んでしまい、今でも水に顔をつけるのが怖いとか、そんな話も聞くことが出来ました。 ただ、事務所のスタッフは口喧しくなりました。 曰く、取り入ろうとしているのではないかとか、いろいろと陰で言われていたようです。 しかし、Cさんはそれらの讒言に耳を貸さず、変わらぬ付き合いをしてくれました。 私は、そんな讒言をするスタッフが疎ましく、一時期は距離を置くようにしたりもしていました。 つかず離れずというか、そんな感じで交流が続いていたあるとき、Cさんの事務所にある問題が起こりました。 なかなかPCが活用できない状況に、Cさんは新しいスタッフを雇い入れることを決断し、ある女性スタッフがそこでの仕事を始めました。 従来からのスタッフは、自分の無能を言いたてられていると思ったのか、また讒言をはじめたり、ついには直接、その新しいスタッフに辞めるように言ったりもしたそうです。 そのころ、Cさんは、スタッフが横領しているのではないかという疑いを持ち始めていました。 私が、例によって仕事を言いつかり、Cさんと二人で遅くまで仕事をしていたときに打ち明けられました。 彼女がいうには、新しい健康食品の販売が当たり、大きな収益を上げているはずなのに、収支は赤字が続いていたことがあり、また、横領を疑う決定的な出来事があったというのです。 事務所をその数ヶ月前に引っ越したのですが、そのときに古い書類もある程度処分したそうです。 荷物の積み出しが終わり、がらんとなった事務所の中でそのスタッフと二人になったとき、ふと彼女の顔をCさんが見ると、彼女は、これまでに見たこともないような、得意そうな、悪賢そうな表情をしていたそうです。 このとき、Cさんは彼女の横領を直感したというのです。 そのスタッフ、50年配の女性でしたが、彼女の夫は自営業を営んでいたけれども、近年、事業がうまくいかず、火の車だったということも、彼女の疑念を深めました。 九州のある神社に行って以来、霊能力を持っていたCさんの妹に聞くと、そのスタッフが横領しているといいます。 公務員で、経理にも明るいご主人に懇願し、帳簿を調べてもらったそうですが、異常が発見できず、また、彼女も十数年来一緒にやってきて、信頼するスタッフを疑いたくはないし、かといって、引越しの際に見せた表情がどうしても気になるということで、悩んでいました。 また、そのスタッフを辞めさせることで、彼女の家庭に影響を与えることもCさんは懸念していました。 悩んだ挙句、私にその相談を持ちかけてきたのです。 最初は、彼女が信頼するスタッフでもあり、また、見た感じではそんな悪事をしそうな印象もなかったので、気のせいではないかとなだめていた私も、あまりにも彼女が再三、その話をするので、漸く疑いを持ってもいいのではないかという気になってきました。 黒字だと考えていたCさんの事務所が実は赤字経営で、相当額をCさんが注ぎ込んでいることを聞いたことも大きなモティベーションになりました。 そのスタッフが横領をしていると仮定すると、どのような手を使っているのかがポイントになります。 A氏を初め、「裏」に通暁した人間と多数付き合ってきた私は、その方面の知識と洞察力はそこそこ自信がありました。 彼女のご主人が帳簿を見て発見できなかったこと、長年、通帳を預かり、また、通帳はCさんが必ずチェックしていたこと、そのスタッフが、お金には厳しくしていると再三強弁していたことから考えて、まず、現金の横領はないと考えました。 犯意のある人間は、言葉の端からそれを表すものだからです。 そのとき、前から聞いていたあることが浮かびました。 Cさんの事務所で扱っているメーカーの化粧品が、事務所から20kmほど離れた町にあるディスカウントショップで安く流されているという話です。 当時、飲食店の店舗管理を担い、原価のチェックや棚卸しにも明るかった私は、そこに問題の根があるのではないかと考え、棚卸し在庫と、売上、仕入れのチェックを始めました。 その事務所では毎月棚卸しをしているのですが、その期日がばらばらで、棚卸しのチェック自体も甘い状態が続いていました。 それを修正し、棚卸し分を差し引きして売上から算出した本来の仕入高と比較しました。 原価率が決まっているのでチェックは比較的容易でした。 すぐに、仕入れベースにして30万円ほどの食い違いが見つかりました。 Cさんにそれを告げると、問題が見つかり、もやもやとした疑念が明確になったことに安堵した様子でした。 幾夜もも眠れない夜を過ごしたようです。 一度、疑いが明確化されると、後の追及すべきポイントは容易に見つかりました。 スタッフが管理していた顧客別帳簿は、まったく整理されていないものでした。 Cさんも、実際に扱うのはスタッフだからということでそれを看過していました。 しかし、特定の顧客との取引が異常に多いときがあることにCさんは気付いていました。 これらの情報を総合して考えると、以下の3点に横領の手口は絞られました。 ・在庫品を持ち出しての横流し ・特定の顧客と結託し、仕切りを改変しての架空、あるいは実態取引を通じての横流し ・架空顧客を作り、その顧客との取引を通じての横流し Cさんは数日後、そのスタッフにそれを告げ、問い質しました。 スタッフはその疑惑を否定しましたが、すぐに退職しました。 同時にもう一人の古くからのスタッフに讒言し、そのスタッフも同時に辞めてしまいました。 Cさんは、横領の疑われたスタッフにも、同時に辞めたスタッフにも、いくらかの退職金を払いました。 足蹴にされるような振舞いをされても彼女達の生活を考える、そんな人なのです。 しかし、そんな配慮にも関わらず、その二人は顧客にCさんの悪口を言いふらし、そのせいでCさんの事務所は一時、顧客からの信用を失い、売上も低下しましたが、Cさんの人柄か、失った信用は徐々に回復し、数ヶ月後には以前よりも大きな売上高を上げるようになり、新しく入ってきたスタッフも顧客からいい評判を受けるようになり、雰囲気は以前と比べて格段に良くなりました。 その件があってしばらく後、Cさんの体に異変が起こるようになりました。 毎日、夕方5時半ごろになるとCさんの体調が極端に悪化するのです。 私も現場にいましたが、5時半過ぎになると、Cさんが「あっ来た。」と声を上げ、苦しそうにします。 来る方向もわかっていました。 Cさんが指し示す先には、あの、辞めていったスタッフの家がありました。 彼女がいうには、その辞めていったスタッフが自分を恨み、その悪想念によって苦しめられているというのです。 相当な額を横領され、その追求もせず、退職金までいくらか払った相手がそんなことをやるなんてあんまりです。 それをいうと彼女は、自分が辞めさせたようなものなのだから、逆恨みされても仕方ないといいます。 こんな人を苦しめるなんて、ひどい人間もいるものです。 また、生きている人間による霊障を初めて目の当たりにしました。 何度もそのようなことが起こるので、私も対策を考えるようになりました。 あるとき、ふと閃き、経本だったと思うのですが、ある霊物ををその直線上に置きました。 Cさんの体調がいくらか良くなったようです。 数日後、事務所に行くと、先日、霊物を置いた場所にいろんなものがうずたかく積みあがっていました。 妹さんに助力を仰いだりしながら積み上げていった結果、そうなったということでした。 Cさんには、いろいろと助けていただいたと感じています。 再び、光の世界への道を開いてもらったり、経済的に苦しいときにちょこちょこと仕事をもらったり、あるときは就職を世話してもらったりもしました。 また、マクロビオティックに関する知識をいろいろと教えてもらったり、彼女がその後始めた健康食品の情報をもらったり。 本文の中では、どうしても自分がしたこと、経験したことが中心になりますので、与えたほうが多いかのように書いてしまいましたが、私の思いはまったく逆で、いつもしてもらうばかりで、まったく恐縮するばかりでした。 恐らく彼女とは宿縁があるものと思いますが、さて、死んだときにどんな宿縁だったのか、知ることが楽しみではあります。 (17.12.11) (最終更新 19.09.01)
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