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体を揺するもの

37歳のときに起こったフラフラ病のため、私は1年ほど仕事をせず、プータロー生活をしてました。 
貯金が乏しくなってきたころ、病気が回復しないにもかかわらず仕事探しを始めましたが、まったく見つかりません。 
インターネットの転職サイトを通じ、副社長名で勧誘してきた企業に応募し、人事担当者、役員、副社長と、3度の面接を行った挙句、副社長なる人物に年齢が高すぎて難しいといわれて不採用となったこともありました。 
このときはさすがにヘコみ、自分が無価値な人間になったかのような気さえしました。 
後によくよく考えて、そのようなドグマティックな人間の元で働かないで済んだことを感謝しましたけど。

その土地での生活に絶望感を覚え、預金残高も10万円を切り、生活保護を受けることを考え始めたころ、母親から電話がありました。 
会話の中で、今後どうするかという話になり、生活保護も含めて何とかするというと、思い切って戻ってこいといいます。 
大学進学とともに実家を離れ、その地を嫌悪していた私ですが、そのときはなぜか、その言葉に惹かれました。 
考えておくといって電話を切った後、丸1日考え、戻ることを決断しました。 

戻った実家は、空家になっていた二軒長屋の片側を使えるようになったこともあり、なかなか快適な生活ではありました。 
しかし、心霊現象はやはり、ここでも起こりました。
 
実家に戻って数日経ったころ、また金縛りが起きました。 
そして、その夜を境に金縛りが頻発するようになりました。 
これまでにもあったような、金縛りに遭って目を覚ますと、胸の上を白いものが浮かんでいて、私の体に入り込もうとするということも何度か経験しました。

そしてある夜。 
また例によって金縛りが起きました。 
寝ぼけたまま、おなじみの金縛りと思ってそのままま半覚醒状態でどろんでいると、体が左右に大きく揺すられ始めました。 
意識が完全に覚醒していない状態だったので、あっ、揺すられている、程度の感覚でしかなかったのですが、感覚にして2,3分ほど、かなり大きく体を揺すられつづけました。 
そして、完全に目が覚めるとともに、それは止みました。 
多分、これが初めての物理的な影響を及ぼした心霊現象でした。 
完全に体が揺らされました。

その他に起こった心霊現象を挙げると、朝、まどろんでいると、母親が階段下に来て私の名前を呼び、私が完全に目を覚ますと、その声が突然途切れて霊現象であることがわかったり、あるいは階下で物音がしたり、夜間に電気を消した居間に入ると、異様な気配を感じたりということもありました。

 
 
(18.01.03)
(最終更新 19.09.02) 
 
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